【感想】「インセプション」

「インセプション」,米,2010,クリストファー・ノーラン,(映画館)

※感想は、めっちゃネタバレです。


評判通り、なかなか面白かった。

誰が誰の夢にいるのか、自分は誰かの夢なのか、等とドンドン混乱してワケ分からなくなっていく感じなのかと思っていた私としては、意外としっかり・かっちりとした構造になってたなぁという感じ。
夢の夢、そのまた夢と、階層が深くなるにつれ、現実の時間と比べてより時間が立つのが遅い=夢のなかで長い時間を体験できる、とか、夢の中の夢の場合、元の夢=上の階層の影響を受けてしまう、とか、かなり構造が明確になっていて理解しやすかった。
これに、家族愛とか夫婦愛絡めて、アクションありCGありの大スペクタクルになってて、大仰な音楽がガンガン鳴り響き、ドキドキハラハラ…と最後まで飽きない、見事なアメリカ・ハリウッドの映画だなあと思った。

もうちょっと、人の心情にスッと入り込んでくるような恐ろしさとか、ゾッとする感があるのかなーと思ったらそういうのではなかった。やっぱり超大型娯楽映画。
最後、トーテムであるコマがクルクル回って、回り続けるのか(=夢)、止まるのか(=現実)、分からないままに終わらせるあたりも定番だけど、いいよね。

しかし、こういうお話だと、役者の人も演じるのが難しそう。
できあがった映像を見てるだけでも、夢ごとに場面がガラリと替わって連続性がないのに、場面をバラバラに撮影する時にはどうやって心情を創り上げて演じるのだろう。
いやまぁプロなんだから私なんかが心配することじゃないけれど、普通に順番にお話が進む映画と比べると大変そうだよねぇ。

ちなみに、どうでもいいけど、レオナルド・ディカプリオ演じるコブの相棒として、冒頭からずっと出ていたアーサーが、私お気に入り(笑)。特に、第2階層の夢の中で、無重量状態のエレベーターの周りでうろちょろしてる辺り、カッコよかった。

と、一緒に見ていた夫に伝えたら「(NHKのドラマ「チェイス」の)ARATAっぽいよね」と言われた。
あぁ、たしかにそうかも…。
要は私が頭ぴっちり決めて、スーツ+ベスト着てる人好きってこと?

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