【感想】唐組 第57回公演「秘密の花園 改定の巻」

「秘密の花園 改定の巻」、唐組、作/唐十郎、演出/唐十郎+久保井研、(新宿 花園神社)

久しぶりの一人鑑賞。
残り3日の公演となったうちの1日目。座る場所を何回も詰めなおして、少し時間が押してから幕があがる。

「秘密の花園」は、本多劇場のこけら落とし公演をDVDで見たことがあるのだが、筋立てなどはもちろん覚えてない(いつものことだ・笑)。
とにかく大量の水がバシャバシャ溢れてるような舞台だったのは覚えていたので、どうなるんだろうと思いながら見た。

結果、いつもの紅テントよりは水が多めに飛んできた、というかんじ。
演者さんビショビショになってたけど、こちらにはそれほど水の量を感じさせず。

いつもにもまして、すごく情熱的で、そして猥雑なひとときだった。
藤井由紀さん大活躍。おっぱいが見えてこっちはドキドキしましたよ(笑)
一人二役、いや、二役ではないのかもしれない・・・そのあたりも判然としない、女の二面性、卑怯さ、美しさなどがすべて詰め込まれてたかも。

アキヨシ役の気田さん、なんともまぁ魅力的になったこと。
彼が出始めの頃は、ちんちくりんな男の子って感じだったのに、今回は頼りなげな年若い男の色気みたいなのがにじみ出てて、年下キラーな感じしたもんね。

他の人の感想で今回のテーマは「純愛」だと書かれていたのに、納得する。
純愛は狂気と紙一重。
常軌を逸した美しさの裏には闇がある。

いつものように、舞台の奥を覗き込むラストシーンに相対しながら、熱気あふれた狂った空間が開放され、闇に溶けて無くなっていくのを感じて、とても気持ちよかった。

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