【感想】田辺 聖子「言い寄る」「私的生活」「苺をつぶしながら」

小説,田辺 聖子,「言い寄る」「私的生活」「苺をつぶしながら」, 講談社文庫

言い寄る (講談社文庫)
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私的生活 (講談社文庫)
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苺をつぶしながら (講談社文庫)
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夢中になって、3冊あっという間に読んだ。 
田辺聖子さんは、やっぱり、私にとっては「神・小説家」だわ。

なんでこんなに、女の人の心理を知ってて、かつ読者に正確に伝えることができるんやろ。
しかも、難しい言葉はいっさいなく。リズムの良い無駄のない関西弁で。さらりと。

男の人もそれぞれリアル。
いい人もいればそうじゃない人もいるけど、みな魅力的。

主役の乃里子ほど、私はモテたことないしあんなに男性経験もないけど(笑)、いろんな場面場面を自分の経験に引き寄せては、その心理にいちいち共感した。
まったく体験したことのないシチュエーションでも、「ああ、そういうもんなのかも・・・」と思えた。

私もどこかで何か選択が違ってたら、こうなってたかも・・・なんて思ったりもして。
いや、あんな奔放にはなれないか。
でも、ちょっと憧れるな。
いやいや、あんなシンドイ思いするのはヤダな・・・。

なんて妄想が、頭をぐるぐるまわる。

何度も言ってるけど、田辺さんの関西弁の小説読むたびに、「ああ私、関西に生まれ育ってよかった」って本当に思う。
あの音がつむぐ味わいを、ネイティブとして感じられるのだもの。しあわせだ、ほんと。

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