【感想】楊 逸「時が滲む朝」

楊 逸「時が滲む朝」文藝春秋

何気なく図書館で手にとり、借りてきた。
読み進めながら、そうか、天安門事件の頃の学生さんの話か…となるとこの田舎モンの純粋なふたりが、捉えられたり死んじゃったりするの?!もしくはこの紅一点のお嬢さんが犠牲に…?!と心配になりながら思っていたが、そこまでのことにはならなかった。

むしろなんだか、色んな意味で挫折して、挫折しながらもどうにかこうにか今も生きている、という、すごくフツーな、でもそこがリアルなのかもね、というところに着地。

やっぱり、よくある青春モノだった。

読み終わって調べたら、えー芥川賞!?とビックリ。当時話題になったはずなのに、全然記憶にない。
芥川賞にしては、アクがなくて読みやすかった。ほんと、真っ当な青春モノです。

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