【感想】「K-20 怪人二十面相・伝」

「K-20 怪人二十面相・伝」,日本,2008,佐藤嗣麻子,(映画館)

いや~面白かった!
予想以上に満足しましたよ。

余計なことは何も考えなくていい、痛快娯楽活劇。
それ以上ことは何もないんだけど、きちんとエンタテイメントに徹底していて、子どもから大人まで楽しめる作品になってたと思います。
今まで見てきたハリウッドのエンタテイメント超大作より、ずっと馴染みやすくて、ただただ楽しかったのです。

そう、子どもの頃「ラピュタ」や「ルパン三世」に感じたのと同じ、ハラハラワクワクドキドキがありました。
とにかく何もかもマンガチック。お遊び的なシーンも満載で、ひと昔前なら、これアニメ映画でやったやろなぁという内容です。
でも今回、実写でもあまり違和感がなかった。
特撮技術だけでなく、演出なんかもいろいろ進化したんでしょうね。
(のだめがドラマになっても意外と面白かったのと同じかも。見る側も、マンガチックな描写を実写でやることに慣れてきたのかもね)

ザ・色男な金城武くん。今回も文句なくステキです。でも、どうも彼の日本語のセリフは棒読みっぽく聴こえるね…。私は好きなので許しますけど(笑)。顔だけでなく、全身で、存在自体がカッコイイのが金城クンの魅力です(なんのこっちゃ)。
お転婆で勝気なお嬢様を演じる松たか子は、はまり役。まぁ、ちょっとトウが立ちすぎてますが(笑)、あのクラリス姫みたいな役を実写で演じて違和感ないのはさすが。演技が上手下手以前に、持って生まれたキャラクターが大きいんでしょうね。
中村トオルも、あの陰険な雰囲気(笑)がマッチしてて、初めて「ええやん」と思いました。

でもなんと言っても、脇を固める國村隼と高島礼子がすごくイイんです。
あの突拍子もない世界と展開に、リアリティを与えてくれていたと思います。
他にもちょっとした役でも、なかなか味のある俳優さんが演じてました。(松重豊さんとか)

ただ、楽しみたい、そんなときにはほんとにオススメの映画です。
映画館にいくのが億劫な方は、テレビ放映のときにでも、ぜひ見てみてください~。

※あっ、でもひとつご注意。
   この映画には「怪人二十面相」や「明智小五郎」「小林少年」が出てくるんですが、江戸川乱歩のそれとは完全に切り離して見たほうがよいと思います。まるきり別物なんで。
乱歩の世界をちょっとでも期待するとかえってこの映画を楽しめなくなるかも・・・。

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