[週1日は原発のことを考える]アナログ的に考えること

本来なら、当日中に感想をアップしたかったのですが、暑さと日々の雑用に紛れてしまいました。
原発について語るっつーより、ここのところ放射能汚染のことばかり書いてますけど、やはり自分自身に直接いま降りかかっていることなので、どうしても興味が一番強いのです。 

8/6(土)に、Safecastという団体の活動報告を聞きに、渋谷のLoftworkノセミナールームに行きました。
会場につくと、7~8割が外国人の方で「エッ私なんか間違った?((((( ゚д゚)」と急激に不安になりましたが、みなさんものすごく日本語が達者で、何ら問題ありませんでした(笑)

Safecastは、ものすごくカンタンに言うと、ガイガーカウンターで放射線量を計り、それを全世界的に共有しようというプロジェクトの名称であり、そのボランティア団体名でもあります。(詳しくはこちらのページをぜひ
スリーマイル島やチェルノブイリ事故のときに関わった専門家の方も多数協力されています。 慶應大学の研究室なども。

車にガイガーカウンターを貼りつけ、走行しながら計ることでこんなマップが更新されています。
http://maps.safecast.org/

Safecastブログ記事:渋谷での放射線セミナー
動画(Ustream):当日のセミナーがご覧になれます。

セミナーは、Safecastについての説明と活動報告、質疑応答、実際にガイガーカウンターを触れるワークショップという構成でした。
ちょっと長いのですが、ぜひ動画ご覧頂きたいです。
内容については、うまくまとめる自信がないので(笑)、自分の所感だけを書きます。

予想よりも、科学的で冷静で、そして知的好奇心もくすぐられるセミナーで、非常に好感をもちました。
いくら、全世界の将来のための貴重なデータになるとはいえ、祖国ではない場所の、汚染された土地をめぐり、計測し、発信していこうと行動している人たちに、素直に尊敬を念を感じました。
(私が時々感じる、ボランティア活動そのものに対する違和感みたいなものが、今回ほとんどなかった。なんでかな?)

改めてハッとしたのは、計測しているデータは、明らかな数字でありデジタルで表現されるものだけど、それをもとに考えて判断する行動そのものは、アナログ的なんだということです。
つまり、自分が判断するときは、与えられた事実をもとに、その事実がそこに至る経緯を追いつづけたり、複数の事実の間をつなげる事実をさらに知ったりと、継続的な行為を背景にもたねばいけない、ということです。
(例えば、Twitterで流れてきた一言だけに、左右されちゃだめってことですね) 

そうなると、事実の追っかけ方というのは、個人差が出てくるものでしょうから、そこから引き出す判断や感情というのものは、やっぱり人によって変わってきてもしょうがないですね。
計測された結果の汚染数値は、誰が見ても変わらないけど、「今すぐ避難しなくては」と判断する人もいればそうじゃない人もいて当然なんだと。

・・・何を今更言ってんねん、っていう話かもしれませんが、漠然とした不安感にとらわれていると、こういうことが実感としてわからなくなっていたのです。
今回このセミナーにおいて、言葉だけの説明ではなく、行動そのもので説明されたような気がして、すごく納得しました。

ま、一度納得したからって、今後迷わなくなるってことはないんですけどね(笑) 偉そうなこと言ってるけど、私、数字を覚えるのがヘタなので、放射線数値をパッと言われても、それが高めか低めか、政府の基準値より上か下かとか、いまは全然わかんねっす(笑)

でも、継続的に見ていけば、自然と身についていくと思っています。
(日本の原発54基ってのもいつの間にか覚えてたし)

継続的に見てくのは、正直めんどくさいし、落ち込んでる時には辛いことなので、時には休み休みでもいいから、やっていこうと思います。しばらくSafecastの活動をウォッチしてみて、協力したいと思う時が来たら何かしたいなぁ。

ちなみに、ガイガーカウンターを自分たちでつくる活動も都内でやっておられます。

Teachers class for DIY gieger counters | tokyohackerspace 

今、急激に大量に市場に出回ってるのは、あまり品質がよいとは言えないモノが多いのだそうです。
Safecastでは、専門家からのアドバイスを受け、今考えうる限りでの一定の品質をクリアしたカウンターを作り、必要とされる人に配るということも活動の一環とされているようです。
不謹慎っていわれるかもしれませんが、 これは純粋に面白そうだなーと思いました。科学・工作話には、ついよろめくのです、私。

将来、放射能汚染が原因で病気になって苦しむことになっても、同じように「それ面白そうだなー」って言える自分で、いたいなぁ。

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あともう一つ、昨日、重い事実が発表されました。

放射能防御プロジェクトという市民団体による、首都圏の放射能土壌調査の初めての結果がでました。

動画(Ustream):放射能防御プロジェクト「首都圏 放射能土壌調査」記者会見
調査結果資料 http://www.radiationdefense.jp/investigation

この会見も長いですが、ぜひ通して見て(というか聴くだけ大半はいいと思う)いただければと思います。
特に、小さなお子さんがいる方とか面倒みている方とか、お仕事お忙しいところ億劫だと思うのですけど、情報として知っておくのは損ではないと思います。

しかし、「私は安全のためにこのように行動した」って情報発信するのって、良し悪しですね。
その行動をしてない人にとっては、「じゃぁ私はもうダメってことなの?」って不安をあおることになるし。
別にそれは、たーくさんいる人間のうちの一例にしか過ぎなくて、1か0じゃないはずなんだけど、はっきり言われると、どうしても揺れるよなぁ。
自分でいろんな事実をおっかけて自分で判断するのは、どうしても時間がかかるので、信頼できる人の言う事をきくのが一番早くて楽なんだけど、 その人が信頼できるのか?何かおきたときでも後悔しないくらい心酔してないとだめだよね。

・・・あ、だから宗教ってもんになるのか・・・。

いろいろアタリマエのことに気付かされる今年の夏です。

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